リフォーム前
・羽毛布団をリフォームされる理由は?
大阪府、豊中市よりお電話で羽毛布団のリフォームについてのお問い合わせをいただきました。
「羽毛布団を購入して30年経ち、使用は約20年ですが、リフォーム出来るのかなぁ?」とのことでした。

問診で羽毛布団の状態をお聞きすると、四つ折りにした時の高さは25cm位との事で、ご購入時期も30年前となれば、側生地のキルト縫製も今とは違う可能性もあり、直接に見させて頂いてからのご相談となる事をお伝えしました。

「羽毛布団を持って行けば診ていただけますか?」と言われ、ご来店頂ければ一緒に羽毛布団を診断させて頂いて、羽毛の状態もご覧いただけます。とお伝えしました。
「今から持って行きます。1時間位で行きますのでよろしく!」ご来店頂きました。
・リフォームする羽毛布団の診断結果は、
側生地のキルト縫製は立体キルトではなく、額縁スタイルの直縫いの羽毛布団でした。
当時では和布団スタイルでこのようなキルト縫製が主流でした。また、側生地もジャガード織のぶ厚い生地が使われていて、とても重たい羽毛布団です。側生地の汚れは少なく、見た目には未だ使えそうな羽毛布団ですが、いくら外観が良くても、リフォームは中の羽毛(ダウン)の品質と状態が一番大事です。

羽毛布団より少量の羽毛を取り出したところ、羽毛の種類は有色のグレイダックダウンで、こちらも当時の羽毛布団では良く見られた種類の羽毛です。
羽毛の状態は、壊れた羽毛(ファイバー)が多く、更に羽毛同士が絡んだ毛玉状の羽毛も多く見られ、正常な形状のダウンが少ない為、傷み度は「D~Eランク」で、結果「リフォーム不可」と診断しました。
・羽毛布団をリフォームして どの様な羽毛布団に仕上げますか?
その場でお客様に、取り出した羽毛を見ていただき、診断結果をご報告をしましたが、お客様のご要望は「洗浄後の羽毛量が少なくても良いので、残った羽毛で作れるシングルにリフォームしてください」とご依頼頂きました。

「とても想い入れのある羽毛ふとん」とのことで、リフォーム加工後どれ位の羽毛が再生されるかは、今の段階では予想は出来ませんので、まずは、この羽毛をプレミアムダウンウォッシュ洗浄をして、洗浄後の羽毛とでお作りする事にさせて頂きました。
リフォーム後
・今回のリフォームのコースは
プレミアム コース
「プレミアム ダウンウォッシュ仕上げ」
・今回のリフォーム価格の詳細
・羽毛布団の解体費:ダブル ¥4,000
・羽毛洗浄費:2.4kg ¥18,000
・新調の側生地:230本ブロード シングル ¥8,000
・羽毛の充填加工費:シングル ¥3,000
・足し羽毛:無し

■合計金額は、¥33,000.-となりました。
・今回のリフォームについて・・・
羽毛布団のリフォームは、羽毛の傷み状態に関わらず、どんなに傷んでいてもリフォーム加工は出来ますが、羽毛の診断後、当店ではリフォームをお奨めしない場合がございます。

それは、リフォームをすれば、側生地はすべて新しい生地になりますので、今の側生地が破れていたり、汚れていてもなんら問題はありませんが、大事なのは、布団の中の羽毛の状態(羽毛の傷み具合)がポイントとなります。

羽毛布団から羽毛取り出して洗浄加工して再生をしたけれど、仕上がり後の羽毛ふとんの状態が予想以上に良くならない!と判断した場合は「リフォーム不可」と診断します。

リフォームをした場合は、仕上がりの良し悪しに拘らず、リフォームには費用(解体、プレミアムダウンウォッシュ洗浄。充填、側生地、足し羽毛など)が発生します。

リフォーム費用を掛けても羽毛布団が、予想以上に良い仕上がらない。と判断出来る場合は、その旨をお客様に正直にご報告致して、リフォームはオススメ出来ないので「リフォーム不可」としています。

今回も、羽毛の診断で「リフォーム不可」と判断した羽毛でしたが、お客様のご希望からその旨をご理解の上でリフォームをすることになりました。
その理由は、「想い入れのある羽毛布団なので、何かの形に変えて残したい」とのお気持ちからです。
リフォームのご相談の中には、このように金銭では計れない「想い出」や「お気持ち」を頂く場合がございます。
そのような時には、お客様にはその旨のご了解を頂いて喜んでリフォームをさせて頂いております。どうぞ、お気軽にご相談下さいませ(^-^)

●この度は、当店に羽毛布団リフォームのご依頼を賜りまして 誠にありがとうございました。

 羽毛ふとん専門工房 グートン
※事例に掲載されている価格は以前のものであり、現在は見直しが行われている場合がございます。
最新の価格情報をお求めの際は、どうぞお気軽にお問い合わせください。

 
【リフォームが出来なかった羽毛布団】
 

全ての羽毛布団がリフォーム出来るとは限りません。

羽毛布団は「リフォーム自体が不可」の場合と、「リフォームをお勧めできない」場合の2通りがございます。

■リフォーム自体が不可な場合
ダウン70%以下の場合、フェザー30%以上となります。
フェザー(羽根)は洗浄しても再生する事が出来ない為、ダウン率が70%以下の羽毛はリフォームをお受けすることが出来ません。

また、ダウン率が70%以下の羽毛布団は、同品質の羽毛布団を購入する方がリフォーム料金よりもお得な場合がほとんどです。

■リフォームをお勧めできない場合
ダウン80%以上の羽毛布団でも、羽毛が酷く傷んでしまっている場合はリフォームをお勧めしておりません。
羽毛が酷く傷んでしまっている場合は、リフォームで洗浄しても保温性のあるダウンに再生できません。
ダウンに膨らむ力が無いと、せっかくリフォームしてもすぐにヘタって快適性を損なってしまいます。

その為、羽毛が再生できないほど傷んでしまっている場合は、リフォームをお勧めしておりません。
リフォーム金額と仕上がりの羽毛布団の質を考慮すると、買い換えの方がお勧めとなります。

ただし、想い出のある羽毛布団や形見の羽毛布団でどうしても残して使いたい羽毛布団の場合は、お客様へご相談・ご了承の上でリフォームをさせて頂きます。
どうぞお気軽にお尋ねください!
グートンでは、羽毛布団の無料診断を行っています。
 
  • 表示が消えてしまっている
  • 古くて何年使用か分からない
  • 生地が破れて表示が読めない
こんな場合は、是非「羽毛布団の無料診断」サービスをご利用ください。

 


■自宅で出来る「かんたんな羽毛布団の診断方法」

①4つ折りにして厚み(高さ)が35cm以上の高さがある
(冬用の羽毛布団の場合)

羽毛布団を4つ折りにして、上から押さえずに羽毛布団の高さが35cm以上の高さ厚みがあると中の羽毛が再生できる可能性が高いです。
春秋用合掛けや夏用肌掛け、またアイダーダック羽毛布団は診断基準が異なります。




ダウン80%以上の羽毛
(羽毛布団のサイドにあるラベル(品質表示ラベル)に記載されています)



③使用年数及び購入年数の確認

羽毛布団は10~12年くらいでリフォームするのが理想です。
15年を超えると羽毛が傷みすぎてしまい、お勧めできない場合があります。

羽毛が傷みすぎて粉々になった状態

以上、の3ポイントをチェックしてみてください。
 

羽毛布団リフォームのことなら、羽毛診断士ダウンプロフェッサーのスタッフがご相談を承ります。
お気軽にご連絡ください。​







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「皆様からのご連絡を、心よりお待ちしております!」

羽毛ふとん専門工房 / グートン
スタッフ一同


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